アトラスコプコ、地盤条件を問わないせん孔ビット「Elemex」を発表
ケーシングせん孔は、都市部の基礎工事における代表的な杭打ち工法のひとつです。現在、基礎工事に使用する機械としてDTHハンマーが注目を浴びています。それと同時に、圧縮空気の漏れや過剰なせん孔による周辺建造物への危害を懸念する声も高まっています。そこでアトラスコプコは、エアー噴出制御可能なケーシングせん孔ビット「Elemex」を新たに開発しました。

前方に伸びたリングビットにより、エアフローはビットフェースを交差するように方向を変えます。これにより、周辺の地盤に空気が逃げることなく効率的にくり粉を排出することができます。
DTHせん孔機を基礎工事に使用すると、高い生産性を実現するほか、直線的なせん孔や長孔せん孔が可能といったメリットを多く備えています。しかし、このせん孔機を現行の基礎工事で用いる際に大きな問題となるのが、くり粉を排出する際に使用する圧縮空気の噴出制御です。圧縮空気にはくり粉を地上に排出するだけの十分な流量が必要ですが、同時に周辺の地盤への空気の逃げや土壌の過剰せん孔を防ぐ必要があります。とりわけ地盤条件の悪い場所では深刻な問題になります。たとえば地盤が粘土質の場合、圧縮空気が周辺の作業場に漏れ出し、土壌と耐力材との接着力が損なわれ、結果として突如、地盤沈下が起こる恐れがあります。また砂地の場合、土壌を過剰に排出すると、地層が崩れて摩擦杭の耐力が失われ、結果的に杭の座屈や沈下が起こる恐れがあります。
空気逃げの制御は、せん孔を担当するオペレーターとケーシングせん孔機の両方にとって非常に重要になります。せん孔する際、くり粉を効率的に取り除くためにできるだけ多くの空気が必要になります。それに起因して、従来のシステムでは空気を地盤に直接噴射していました。しかし、過剰に負荷のかかるせん孔条件の場合、穴からくり粉を排出するには非常に強い力が必要になります。Elemexはこの問題を解決します。

ドリルストリングにElemexのパイロットビットを取り付けているオペレーター
新しいElemexシステムは、周辺の地盤への空気の逃げを最小限に抑えます。 その理由は高圧空気を直接地盤に噴射しない点にあります。Elemexはエアフローの方向転換という独自の設計を採用しています。ビットフェースに空気が到達すると、空気は前方に伸びたリングビットの壁側に向かって吹きだし、ビットフェースを交差するように流れます。この方法により、空気が周辺の地盤に逃げることなく、ビットフェースがくり粉を効率的に排出するレベルにまで空気圧を減少させることができます。Elemexシステムを活用することで、現場近くの建物に損傷を与える心配も、作業員の身を案じる必要もなく、DTHせん孔機の利点をすべて活用し、生産性を最大限に上げることができます。Elemexの場合、エアー噴出の強さをコントロールする為には、オペレーター向けトレーニングは特に必要ありません。社内で実施したさまざまなテストプログラムにおいて専門家が地中の水位変化を測定した結果、Elemexには問題が認められなかったほか、周辺の建物の沈下も記録されませんでした。
詳細については、以下の担当者にお問い合わせください。
- Geotechnical Engineering事業担当副社長、Steve Greer
アトラスコプコGeotechnical Drilling and Exploration
電話:+ 46 708 56 96 14
電子メール: steve.greer@se.atlascopco.com - Mathias Lewén、広報担当副社長
アトラスコプコGeotechnical Drilling and Exploration
電話:+ 46 702 40 80 06
電子メール: mathias.lewen@se.atlascopco.com
アトラスコプコは、広範囲に渡る産業・鉱工業分野の生産性向上を実現する、世界有数のソリューションを提供しています。 圧縮空気・ガス設備、発電機、建設・採掘機材、産業用工具・設備用システムの販売とサービス、また機械レンタルまで、幅広い製品とサービスを提供しています。アトラスコプコは、顧客やビジネスパートナーと緊密に協力し、136年を超える経験を活かして、生産性を向上させる技術革新を生み出してきました。スウェーデン、ストックホルムに本拠地を置き、全世界160を超える市場で事業を展開しています。2008年のアトラスコプコの従業員数は34,000人、総収益は740億クローナ(約9,700億円)に達しました。詳しくは、アトラスコプコのWebサイト( http://www.atlascopco.com/)をご覧ください。
アトラスコプコGeotechnical Drilling and Exploration は、アトラスコプコの土木鉱山機械事業エリアの一部門です。探索用掘削および土木技術用機器の開発、製造、販売を行っています。同部門は、スウェーデンのメーシタを拠点とし、北米、ヨーロッパ、アフリカ、アジアの専門施設で生産を行っています。
発行日: 2010-03-04 08:29